WPF経験者が挑戦!.NET MAUIで初スマホアプリ「写時くん」を公開してみた


1. はじめに

普段はデスクトップアプリ(WPF)を中心に開発してきた私ですが、このたび.NET MAUIを使ってスマホアプリを1本完成させ、野良アプリとして配布するところまでこぎつけました。
アプリ名は**「写時(しゃじ)くん」**。
今回は、そのアプリの概要と、開発〜公開までの過程で感じたことをまとめます。


2. アプリの概要

アプリ名:「写時(しゃじ)くん」







主な機能

  • スマホ内の写真を選択し、撮影日時(タイムスタンプ)を取得

  • 取得した日時をクリップボードにコピー

  • コンボボックスから一行出力メモの内容を選択可能

  • 写真を選ばずに、現在時刻や一行出力メモのみの出力も可能

用途の例

  • 写真管理や記録作業の効率化

  • 報告書作成やSNS投稿の補助


3. 公開形態を「野良アプリ」にした理由

当初はGoogle Playで配信する予定でしたが、テスト公開の段階で「テスター10人以上の協力が必要」という壁にぶつかりました。
個人で短期間に10人のテスターを集めるのは意外と難しく、そこで今回は**Google Play経由の配信を断念し、野良アプリ(APK直接配布)**という形でリリースしました。

野良配布はストア審査が不要でスピード感がありますが、インストールの際に「提供元不明のアプリ」設定を有効にしてもらう必要があり、利用者への案内は少し手間がかかります。


4. WPF経験者から見た.NET MAUIの第一印象

  • 良かった点

    • XAMLベースでUIを記述できるのでWPF経験が生きた

    • C#の資産をある程度流用可能

  • 苦労した点

    • プラットフォーム依存コード(Android/iOS固有処理)の理解が必要

    • デバッグ・ビルド時間が長い

    • 画像やスプラッシュ画面設定が独特で、最初は表示されないこともあった


5. 開発でハマったポイント

  • スプラッシュ画面が反映されない問題(タスク一覧からアプリを終了しないと更新されない)

  • 画像リソースのファイル名重複エラー(appicon.pngの重複)

  • クリップボード機能の実装がAndroidとiOSで微妙に異なる


6. 作ってみての感想

.NET MAUIは学習コストが高い反面、WPF経験者ならUI設計やC#ロジックは比較的スムーズに書けます。
苦労も多かったですが、「自分のスマホで自作アプリが動く」瞬間はやはり嬉しいもの。
「写時くん」はシンプルなアプリですが、自分の作業を効率化するだけでなく、配布して誰かに使ってもらえる喜びも味わえました。


7.ダウンロード

写時くんのダウンロード


8. まとめ

  • .NET MAUIはクロスプラットフォーム開発の選択肢として魅力的

  • WPF経験は確実に活かせる

  • 小さなアプリでも公開までやり切ると大きな達成感がある

  • Google Playのテスト公開には10人以上のテスター確保が必要なため、個人開発では野良配布の方が現実的な場合もある



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