SSHなしでLet's Encryptの証明書を使って共有サーバーをHTTPS化する方法【完全ガイド】

 



はじめに

無料でSSL証明書を使いたいけど、サーバーにSSH接続できない…
そんな悩みを持つ方は少なくありません。

実際、レンタルしている共有サーバー(海外ホスティングなど)では、SSHが使えなかったり、Let's Encrypt が自動対応していないケースもあります。

でも安心してください。
SSHが使えなくても、Let's Encrypt の証明書を取得して HTTPS 化する方法があります!

この記事では、初心者向けにその具体的な手順を詳しく解説します。


✅ この方法でできること

  • Let's Encrypt の無料SSL証明書を取得(自分のPCで)

  • レンタルサーバーに証明書を手動アップロード

  • 安全に自分のWebサイトをHTTPS化


必要なもの

  • 独自ドメイン(例:example.com

  • ドメインのDNS設定にアクセスできる(TXTレコードが追加できる)

  • サーバーに「SSL証明書アップロード」機能がある(cPanelなど)

  • Windowsパソコン(証明書取得用)


🔧 ステップ①:Windows上で証明書を発行する

1. win-acme をダウンロード

Let's Encrypt を Windows で使うためのツール「win-acme」を使います。

  • 公式サイト:https://www.win-acme.com/

  • 最新版を ZIP 形式でダウンロードし、任意の場所に展開します(例:C:\win-acme

2. コマンドプロンプトで起動


cmd

cd C:\win-acme
wacs.exe

3. ドメインを入力

  • メニューで [M]anual input を選択

  • example.com など、SSLをかけたいドメインを入力

4. 認証方法で DNS-01 を選ぶ

Let's Encrypt は、あなたがそのドメインの所有者であることを確認するために、DNSにTXTレコードを追加するように求めてきます

例:


Please create
TXT record: _acme-challenge.example.com → AbCdEfGhIjKlMnOp...

5. DNS設定画面でTXTレコードを追加

  • ドメインを管理しているDNSサービス(お名前.com、Cloudflare、Namecheapなど)にログイン

  • 指示通りに _acme-challenge.example.com のTXTレコードを追加

  • 反映されるまで数分〜数十分待機(DNSキャッシュがあるため)

6. 「Enter」で検証開始 → 成功すると証明書発行!


📂 ステップ②:証明書ファイルを確認する

win-acmeが証明書を取得すると、以下のようなファイルが生成されます(例:C:\win-acme\内):

  • example.com-crt.pem:証明書本体(CRT)

  • example.com-key.pem:秘密鍵(KEY)

  • example.com-chain.pem:中間証明書(CA Bundle)


🌐 ステップ③:レンタルサーバーに証明書をアップロード

例:cPanel を使っている場合

  1. cPanel にログイン

  2. 「SSL/TLS」 > 「証明書のインストール」または「証明書の管理」へ

  3. 以下のファイルをアップロードまたは貼り付け:

項目ファイル
証明書(CRT)example.com-crt.pem
秘密鍵(KEY)example.com-key.pem
CAバンドルexample.com-chain.pem または fullchain

保存すれば、サイトは https:// でアクセス可能になります!

🔁 ステップ④:90日ごとの更新について

Let's Encrypt の証明書は 90日間有効です。

SSH が使えない場合は、この手順を90日ごとに繰り返す必要があります。
とはいえ、2回目以降は慣れれば10分程度で終わります。


✅ 補足:こんなサーバーでは自動化できる

サーバー名Let's Encrypt対応コメント
ConoHa WINGボタン一つで設定可
Xserver自動対応済み
さくらのレンタルサーバーコントロールパネルから設定可能
海外のcPanelサーバー多くは手動アップロードが必要

🎯 まとめ

ステップ内容
1Windows上で win-acme を使って証明書取得
2DNSにTXTレコードを追加して認証
3証明書をレンタルサーバーに手動アップロード
490日ごとに更新を忘れずに行う

おわりに

Let's Encrypt は「無料・安全・信頼性あり」の素晴らしいSSL証明書です。
SSHが使えない共有サーバーでも、今回ご紹介した手順で十分活用できます。

HTTPS対応は、SEO対策にも、ユーザーの信頼確保にも必須の時代です。
少しの手間で安全なWebサイトに変えていきましょう!

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